『銀色―完全版―』

 予告どおり、銀色の感想を。


 『銀色−完全版−』
 製作は‘ねこねこソフト
 2001年8月発売。
 2000年8月に『銀色』が発売。これに加筆・修正・CG追加を施したものが本作。

 


 あらすじ
どんな願いも叶えるという伝説の「銀糸」。
銀の糸は幾つもの時と人の手を渡り、世々の人々に悲劇と奇跡を紡いでいく。
     生きる実感を失った色街の女と野盗。
   生きる意味に輝く巫女。
     崩れゆく絆にすがる妹と姉。
   失語症の少女、咲かないあやめ。
無力な人間は、銀糸と残酷な運命に翻弄されるように、ただただ生きる。


先に、簡単に評価だけ。

 ストーリー(/25) ○19点 痛い。
 イラスト(/25) ○12点 絵がちがう
 システム(/15) △7点 重くはないけど使いにくい
 その他(/各7) 長さ4 エロ2 萌え2 笑い3 音楽6

 総合 55点


 
ストーリー 

 一言なら、「痛い。」

補足していいなら、「切ないとか暗いを通り越して、もう痛い。」

誰に聞いてもおそらく、『銀色』のシナリオはと問えばまずここから入るでしょう、ってぐらいシナリオのインパクトは重くて痛いです。
ヒロインたちの初期パラメータが、歩けないとか両親いないとか失語症とかかなり強烈なのに、
そのうえさらに「銀糸」が絡む悲劇に飲まれていくこの悲劇スパイラル・・・
主人公はその悲劇のヒロインを助けてやる!運命に立ち向かってやる!というタイプではなく、
ヒロインやその他同様に運命に翻弄されるに過ぎない存在・・・

(´;ω;)ヒドスギル…

まぁそれだけお膳立てしてあるからこそ、最後が感動できるわけですが;

 さて、展開は章立てのオムニバス形式。
幕間と最終章(?)によって、銀糸の物語がひとつに繫がり完結する仕立てになっています。
時間を超えた話の割には、壮大な雰囲気はなくかなりコンパクトな感じ。「銀糸」に関わった数人だけに登場人物を絞ったからでしょうか。
日常コメディをやる作品であれば、登場人物の少なさというのは得てして致命傷になりますが、こういったシリアスものだと十分成立するのですね。うまくまとめられていました。
 物語全体のまとめ方も、やっと辿り着いた感動と若干のご都合主義からなっていて、ひつじ的には結構好きな形でした。

 ただ、もう少し救いが多くてもよかったのにな、とは思います。
(あんまり踏み込むとネタバレになるので良くないですが;)
 なにせ、プレイしてて辛くなってくるのですよ(:ω;`)



イラスト 

 原画は複数人により担当。
また、『銀色』後に『銀色―完全版―』を出すにあたり追加CGもあった。
これらのこともあり、イラストごとに大きな差異が見られます。
とくに立ち絵との違いは目立ちます。
ぱっと見、誰この人・・・みたいな一枚絵もありました(笑゛
そりゃまぁ、登場人物少ないですし、話の流れから誰かわかりますけど;


▲第二章ヒロイン。髪の毛を見てるとなぜかガメラ靴亮擔澄Εぅ螢垢鮖廚そ个靴拭

また、全体的に絵が活かされていないような印象。
「映画を意識したつくり」にしたというのであれば、一枚絵にもっと差分をつけたり枚数を増やしたりして視覚的に楽しませてほしかったです。


 
システム 

 非常に使いにくかった。
バックログが少ない、タイトルに戻ると強制的にフルスクリーン化、鑑賞モードでの右クリック非対応、CPU占有率の高さなどなど。
 ゲームの構成はよく出来ていただけに、操作性不良がとても残念。
 ゲーム性はほぼなし。これについては意図してそうしてるので別に良いかと。

 あ、それと、テキストが日本語版と英語版選べるんですけど、これってなんか意味あんの??



その他 

 長さ
12時間程度。
選択の余地が非常に少ないので、周回プレイの必要(ほぼ)なし。
淡々と読みすすめるだけです。
短めですが、これ以上この痛い話を読むのは耐えられそうにないです;

 エロ
話の中で、身体を売ったり襲われたりということは多いですが、あくまで話の道具に過ぎず、あえてそれを粒さには描いてませんでした。
ということで少なめ薄め。
おまけ(『みずいろ』キャラも登場。)のHのほうがエロいという罠・・・

 萌え
 第四章のあやめ(旧)が一番好きです。
ラストの台詞(クリックで画像※ネタバレ注意)にやられてしまいました。

基本的にどのキャラも薄幸すぎて萌える燃えないどうこうのラインまで来てないんですよね←

というわけで、全然萌えキャラではないですが、本作を代表するキャラであり、おそらくは
エロゲ史にも燦然と名を残すであろう「ねーちん」こと佐々井夕奈さんを推しておきます。


▲『銀色』最恐キャラ。ねーちん。取説の「ねーちんの攻略のヒント」は秀逸。

精神崩壊前は人格者で妹思いなのに、崩壊後のねーちんときたら・・・

姉に幸せになってもらおうと必死な妹を、弦羸鐚屬望茲辰謄丱奪前進バック前進で
轢き●し、マウントポジで鉛弾の蜂の巣フルコースをサービスしてあげて、それでも
健気に立ち上がってきたら今度こそマウス(超重戦車)でぺたんこに踏み●しちゃうようなヤンデレ。

こーゆー、一生忘れられそうにないキャラを生み出したゲームって、それだけで名作に匹敵する作品だと思うのですよ、ひつじ的には。


 笑い
 本編中の笑いはゼロ。
笑える要素なんてねぇよ。笑えばいいと思うよ、なんてゆとりは帰れ。
ただ、その分おまけでははっちゃけてます。


▲本編直後におまけをプレイすると、その落差に戸惑う。


 音楽
 さすがの声優陣。
ねーちんボイスによる「この裏切り者っ!」は軽くトラウマになるレベルです。
BGM、OPもよかったですね。
ひつじとしてはそんなことより、予期せぬところであの人の声を聞けて狂喜乱舞しましたが(笑)
 (以下ネタバレ飯店)
いや、よもや失語症のヒロインが最後の最後で言葉を取り戻して、発声したらcv青山ゆかり嬢でしたとか、それどんな最終兵器隠しもってんですか;


 
総 評 

 シナリオが重くて痛いけどそんなことよりねーちんが怖いゲーム。
いやもうホント。
 辛い物語を抜けた先にあるささやかな感動なんざよりも、ねーちん(崩壊後)の恐ろしさこそが本作の真骨頂です。クソムシ!とか変態!とか、そんな生ぬるい叱責ではない、相手の全てを否定しきる罵りを味わいたい方はぜひ、本作をお楽しみください。


 最後に、メーカーへ。

スタッフロールは目で追える速さにしてください。







=== === === === === ===
<雑記>


ねーちんのこと書いてたら途中からものすごく楽しくなってきて筆も走りだしたので、近いうちにねーちん特集でもしようかしらん。

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