『Re:Seven〜僕が君に出来るコト〜』

 (2010/12/29 9:30 更新)
 (2010/12/29 10:45 微修正)
予定より大幅に遅れましたが、今年最後のレビューです。

 『Re:Seven〜僕が君に出来るコト〜』
製作は‘Lilac Soft
2010年3月発売。
体験版プレイ時の感想はこちら

 あらすじ
 刑部尚也(おさかべなおや)はスロット店で働く青年。変わり映えのない毎日を坦々と過ごしていたが、ある冬の夜の帰り道、自らを「オペレーター」と名乗る不思議な女性に出会い、こう告げられる。
「7日後−・・・貴方を消去します。」
そして、尚也の運命の7日間が始まった。
 消去されるものに与えられる最後の選択。自らの存在と等価の願いが“たったひとつ”叶えられるとしたら・・・


先に、簡単に評価だけ。

 ストーリー(/25) ○16点 舞台設定がおもしろい
 イラスト(/25) ○19点 イベントCG少ないけど可 
 システム(/15) △4点 スロットが中途半端
 その他(/各7) 長さ3 エロ4 燃え4 笑い5 音楽6

 総合 61点


 ストーリー
 スロット店が舞台という変り種な本作ですが、その設定を終盤までうまく生かしたシナリオになっていたと思います。物語と全く関係ない、ただ目をひくだけの設定の作品も散見される中で、この点については非常に良かったと思います。また、スロットに関する専門用語の解説もくどくならない程度に挟まれていてド素人でも安心できました。
 一方で登場人物たちがもつキャラクター性の低さは残念でした。どのキャラもいまひとつインパクトを欠いていて「Re:Sevenといえばコイツ!」というキャラがいませんでした。キャラ買い、という現象からは最も遠い位置にあるゲームかと;
 じゃぁ、このゲームの良さはどこにあるのかと問われれば、それはシナリオとテキストにあると答えます。物語は謎に満ちていて、ルートを重ねてパズルのピースを拾い集めていく感じは、さながら『BALDR SKY』のようなワクワク感があります。また、淡々とした日常の雰囲気を演出するテキストは適度に軽く、適度にブラック。笑いのネタも結構面白くて飽きはしませんでした。
 それだけに最後の最後で息切れしたような、腰が砕けたような締め方になっていたのが致命傷。伏線回収が重要なシナリオは、終盤をいかに盛り上げられるかが肝になってくるので、ラストまで綺麗に走り抜けていれば◎評価だったんですが・・・
<ネタバレ飯店>
桐華√で、尚也が「最後の1ゲームまで諦めない。」みたいなこと言ってたときは正直濡れました。カッコよすぎです。。。なのに、そのあと結局力およばず桐華は消去されてしまって、しかも翌日には復活してて、挙句の果てには一緒にBiscaで働いて。。。あの最後は開いた口が塞がりませんでした;
桐華消去の後に、もう1回だけRTに入って桐華救出のために尚也が奔走するとかいう展開があったら激熱だったのに、とか思う。しかも、その最後のRTは次長がお膳立てしてくれてたりするともう半端ない笑゛
 あとは、接客業でしかも主人公が新人教育担当ってところが個人的にツボでした。いろいろ勉強になること多すぎワロタ。中でも一番の収穫はコレ↓

▲「仕事の8割は、足の引っ張り合い」
名言すぎる(^^;


 イラスト
 体験版プレイ時には背景が描き足りないかな、なんて印象ありましたけど、本編やってみた感想としては、むしろ背景はよく描かれている印象でした。なんでだろ?
 人物の顔、特に塗り方に特徴があって、のっぺりした感じは嫌いな人も多そう。立ち絵が十分用意されているのと、テキストが面白いこともあってイベントCG枚数の少なさ(差分なしで100枚弱)は意外に気になりませんでした。必要なシーンにはしっかりあてがわれていましたし。

▲雪や花びらの演出もちらほらと。


 システム
 このゲームを派手にぶち壊したのはシステム。
操作性や音量設定のバグやらは瑣末な問題。スロットシステムという大問題の前には。
 物語中のミニゲームとしてスロットを楽しめ、獲得したメダル枚数に応じてオマケルートの開放やオマケコスチュームの追加などができます。
 体験版だしまぁこの程度かぁ、と思っていたスロットを、まさかそのままの未完成度で販売してくるなんて・・・ライラック、恐ろしいブランド!
 運任せ(BET押すだけ。)、当らない(神設定パッチを当てても。)、演出がつまらない(同じのばかり)で踏んだり蹴ったり。全部のオマケを開放するために、自動クリックソフト使って5,6時間かかりました。どんな苦行ですか、これ・・・
 てゆーか、正確にはスロットですらないんですよね、実は。ただ高速で絵を差し替えてるだけで実際にドラムが回ってるわけじゃないから、単調になったり目押しが出来なかったりするのは仕方が・・・ないなんつって許されるはずがない笑゛これは本当にひどかった。
 うまく作りこまれてたら、DQやFFのミニゲームみたいに本編そっちのけでのめりこむぐらいのものは出来てたかもしれないのですが・・・

▲演出。異様に声が小さくて何言ってんだか聞こえなかった;
 まぁ、、選択肢の数は比較的多いですが、分岐ごとにテキストをしっかり用意していたり、ランダム発生のイベントがあったりと、おもしろい点、いい点もありました。あとは、分岐の細かさ、難解さはもう少し考慮の余地ありかと。


 その他
 長さ
 15時間ぐらい。スロット打ってた時間抜きで笑゛
このシナリオに関しては個別が短かったのは悪くないと思います。むしろ、グランドEDをもっと引っ張ってほしかったです。

 エロ
 ヒロインによって1〜3回。
テキストや絵は結構よかったと思いますが、むしろシチュエーションや体位、服装などにもっとこだわって欲しかった。服装はスロ景品のオマケコスありますけど、数クリックで全部脱ぐから関係ねーってゆー(^^;

 燃え
 壮絶なる不完全燃焼。
終盤の燃える展開は激熱ですが、そこから全然燃え尽きれない展開へ繫がるやりきれなさ。天井叩きにいってレギュにハマるみたいな・・・

 笑い
 ノリで突っ走る笑いではなく、シニカルな笑いが多目。地味に楽しめました。
でも、ノリ(勢い)重視の笑いもあり。オペレーターの地が出てくる会話は必見。

 音楽
 主題歌、BGMともに非常に良かったです。
とくにスロット店内のBGMに主題歌のアレンジや前作『あの蒼い海より』のアレンジが使われていたのがカッコよかった。その他のBGMはピアノ基調のものが多く、これはかなり高いレベルでまとまっていました。cvについては、メインの方々にもう少し頑張ってほしかったです。


 総 評
 スロット設定は輝いてたのにスロットシステムは地雷だったゲーム。
もう、ホントに・・・;
そのほかにも、バグの取り残しや音量の設定など、システム周りで出してる損失が大きすぎます。とはいえ、シナリオの着眼点やテキストは面白いだけに、本ブランドが今後どれだけ発展するかが楽しみです。




=== === === === === ===
<雑記>

2010年最後のレビューは、2010年最初の体験版レビュー作品『Re:Seven』でした。
今年は、がっつり新作をやる時間があまり取れなかったので体験版れびゅが多目になってしまい、年間レビューは9タイトル(体験版のぞく。)でした。しかも、「体験版プレイ→購入してレビュー」という流れを取れたのが、今回の『Re:Seven』だけという;
来年はもちょい回収率あげないとですね。

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