『処女(おとめ)はお姉さま(ボク)に恋してる 2人のエルダー』

 『処女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー』を途中までプレイしてから『処女はお姉さまに恋してる(無印)』へ一度バックして、再度本作へ回帰。
長い道のりでした

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  『処女(おとめ)はお姉さま(ボク)に恋してる 2人のエルダー』
製作は‘キャラメルBOX
2010年7月発売。2005年に発売された人気ゲーム『処女はお姉さまに恋してる』の続編。

 あらすじ
 人と関わることを嫌い、不登校になっていた御門千早(♂)は、母に無理矢理女子校に転入させられる。そこ聖應女学院は、親戚が創設した学校であり多少の融通は通じるもののまさか自分が転入するはめになるなどとは千早(♂)は思ってもみなかった。
 しかし、生まれついて中性的な・・・というより女性と見紛うほどの容貌と、幼少からの英才教育の賜物で、千早(♂)は正体がバレるどころか、理想のお姉さま「エルダー・シスター」として全校生徒の尊敬と憧れの対象になってしまう。
 あんなにも、人も自分も嫌いで、笑うことすら苦手だった自分が今こうして多くの眼差しを集めている。自分は変われるのかもしれない、いや変わっている最中なのかもしれない。ゆっくりと、そんな自覚が芽生えていた。
 そして、例年は「エルダー・シスター」とはただ一人のお姉さまをさす言葉であったが、今年は千早の他にもう一人、その名を冠し全校生徒に支持される女生徒がいた。

「女装潜入モノ」や「男の娘」ジャンルの先駆けともなった前作から2年後の学院を舞台とし、ヒロインと主人公の交流を描く物語。

先に、簡単に評価だけ。

 ストーリー(/25) ○16点 前半までは良かった
 イラスト(/25) ○17点 だからウィンドウに隠れてるってば; 
 システム(/15) △8点 ほとんど改善なし。
 その他(/各7) 長さ3 エロ3 萌え7 笑い4 音楽5

 総合 63点


 ストーリー
 全10話構成(一部ヒロインは9話)で、9,10話が個別シナリオ。ヒロインは6人。
物語は前作同様、転入〜エルダー選〜生徒会との確執〜学院祭〜という風に進んでいくのですが、それにしても個別シナリオの短さよ。
AXL作品も大概、個別が短いって叩かれることが多いですが、そんなレベルじゃないですね。正直、本作は共通で完結できるといっても過言じゃないぐらい。(あー、まー、そーゆー点ではアニメ化に向いてるんでしょうが;)
 それでいて、じゃぁ共通のどの辺が良かったかと訊かれると殆ど記憶に残っていないというのが実際で、妙な話。初音と優雨が心通わせる話は個人的に好きなので覚えてますが、それ以外となると「おもしろかった。」という印象だけが残っていて、中身がいまひとつ思い出せません。
 最たる原因は千歳。どう考えても、話が千歳に振り回されてしかもご都合展開をばら撒いて勝手に去っていった感があり、その前後の物語をぼかしてしまっています。前作で同位置にいた一子は、もっと感動できたんですけどね。クリスマスあたりまでは、ノリノリでプレイしてたんですが、この辺で急に「あれ?これって本当に面白いのか?」と冷静にさせられてしまいました。
 まぁ、プレイ後のほっこりとした暖かさは確かなので、やって損した、とか思うことはまずないと思いますが。


『おとボク』の根幹なる考えは、「主人公とヒロインの成長」。

 テキストは相変わらずハイセンスな言葉遣いとすごい予備知識の量に圧倒。ただ、それらを万人が理解しやすくするために、後から言い直したり説明したりしてたのがくどくどしかった。それなら、もう少しスマートに表現するなり、分かりやすくするなりできなかったのかと思ってしまいます。でも、対話シーンでの言葉の応酬を書く巧さはさすがでしたね。

どっちの方が笑えたか、と聞かれれば『2人のエルダー』を、
どっちの方がよかった(感動した)か、と聞かれれば『(無印)』を選び、
どっちの方がキャラに魅力があるかと聞かれれば全力で『2人のエルダー』を選びます。
癖のあるキャラもいましたが、本作の登場人物は皆活き活きしていて、彼女たちが放つ魅力は素晴らしかったです。中でもアホ可愛い薫子、初音姉妹、香織理姉妹たちはホント大好き。千早らが寮での生活を守りたかった気持ちが分かります。この点だけは、他社作品と比べても群を抜いて良かったと思います。


 イラスト

 『(無印)』と同じ原画担当ですが、当時よりかなりうまくなっています。
まぁ、ぶっちゃけ顔のバランスがよくなった;また、立ち絵の演出も多くなって、より表情豊かにキャラクターが動いていました。

表情豊かな立ち絵。

上半身のみの立ち絵も多様。距離感を演出した。

 一方で、一枚絵の気になる点は前作から引き続き残ってます。かなり良くなってはいますが、見ていると首が45度〜90度曲がってくるようなモノや、グラフィックの重要な部分がテキストウィンドウに隠されているモノが相変わらず目に付きました。前者はつまり、回転角度がついてる絵のこと。画面がワイド版だからという理屈は通用しません。最近、多くのメーカーがワイドスクリーンを導入していますが、原画しそれにあわせて工夫し見やすく描いています。ワイドになったから絵を傾けた、ってのはどう考えてもズボラ。後者については・・・むしろシステムですか(^^; せっかく綺麗な絵なのにもったいない。
 あと残念だったのは、とあるエンディングでの一枚絵が、それ以前に使われたCGの差分として使いまわされていたこと。最後の決め場なんですから、これはちょっと足が出ても頑張ってほしかったです。いや、「敢えての演出」という風にも言えなくはないのですが、それであっても新規に書き直して、目立たない程度の細かな違いがあるほうが「粋」だと思うのですよね。
 ・・・見直してたら他にも、これ足埋まってるよね、とか、これ刃渡り何cmなんだろ、とか重箱の隅がいっぱいでてきたのですが、もうあまり言わない方向で(^^;


 システム
 5年前からほとんど変わらず。そのスタンスを貫くことになんの意味があるのかは知りませんが、逆に突っ込む気も失せるほど;
 変わったところといえば、次の選択肢までジャンプできるようになったことと選択肢が減ったことぐらいでしょうか。ジャンプ機能含め、スキップ関連はもう少し見直してほしいですね。ジャンプが次回予告のあと(話と話の間)で止められたり、未読部分が強制スキップされたり。(まぁ、スキップしてても読めるほど速度も極端に遅いんですけど;)
選択肢が減ってヒロインが増えたので、クリティカルな選択肢がわかりやすくなっています。要するに簡単になった。まぁ、でも許容範囲かなーってぐらい。
 文章中の専門語や聞きなれない言葉についての解説ポップも健在。むしろ増加。
今回は、主人公が料理と生け花をやるせいで、これらに関する単語が頻出。
小説じゃなくてゲームなんだから、花や料理はビジュアルを活かした解説にできたらもっとわかりやすいんですけどね。


 その他
 長さ
 20時間ぐらい。うち12時間ぐらいが共通。
6人ヒロインいることを考えると、ものすごい時間配分だわね;もうちょっち、その・・・うん;
 しかも、共通でもヒロインの好感度に応じて同じイベントをちがうヒロインとこなしたりすることがあります。これが面倒。ほとんど同じテキストで、喋り手だけがちがう、というのは実際以上に時間を体感させられました。

 エロ
 6人×2回。プラスおまけ2つ。どれも浅め、短め。
着衣が少なかったのは担当の趣味ですか?(千早は着てることが多いけど;)
 淡雪の私服とかめっちゃ可愛かったのに・・・

 萌え
 キャラが立っていて且つ登場人数も多いので、たぶん殆どのプレイヤーがお気に入りヒロインを見つけられるのではないでしょうか。
 雅楽乃はあげません。
 話がペラいだけに、キャラクターのもつ萌フェロモンにひたすらハァハァするしか脳が無い。
プレイ終了時のひつじのお脳は20%の淡雪と100%の雅楽乃で形成されています。

 笑い
 千早が「本当は男なのに・・・orz」と落ち込む姿だったり、ヒロインたちを言葉でやりこめるシーンであったりが可愛くてニヨニヨしちゃえます。
 前作の登場人物やエピソード、踏襲したイベントCGなども登場するので、『(無印)』をプレイした人にはその辺も楽しいところ。

 音楽
 BGMの殆どが前作からの持ち越し。これは別に問題ないかと。舞台も同じ、背景グラも同じとくれば、BGMも同じものを使うほうが違和感無い思われ。むしろ、本作から使われるようになったBGMがイマイチだったような。。。挿入歌は榊原ゆい。やっぱ「おとぼく」にはゆいにゃんが合うんでしょうか。OPよりEDより挿入歌の方が良かったように思います。
 声の方は、皆さん名演だったかと。
特に順一(薫子の兄)、克也(香織理の父)の演技は良かったと思います。克也の方は好み分かれそうではありますが。あと、大花どんは口の悪いメイドが似合いすぎ。
 意外だったのは、青山ゆかりの演技。ここ数年、ツンデレの代名詞的扱いを受けハイトーンな声もあいまって、元気っ娘やツンデレ強気娘を演じることが多かったのですが、今回はお姉さんキャラ。これがはまり役だったのか、単に青山ゆかり自身が気に入っただけなのか分かりませんが、なんともノリノリな演技に感じられました。いやー、これは大変よい青山ゆかりでした。
・・・あれ?なんか前にも似たようなこと書いた気がs・・・気のせいさね♪


 総 評
 ある意味完璧に『おとぼく』を受け継いだゲーム。
ええもちろん、嫌味ですwww
 ストーリー構成から、システムから、BGMからホント見事に『(無印)』を踏襲しています。いやトレースという方が正しい。まぁ、そうしておけば最低限の合格ラインは保てるわけですから、メーカーとしては正解っちゃ正解なんですが。
 それにしても、「2人のエルダー」というタイトルや豊富なキャラクター、テンポのいい序盤などを受けて、多くのプレイヤーが中盤以降の話のふくらみを期待したことは想像に易いです。その期待に、ほとんど答えなかった、という点が本作の大きな失敗だろうな、と思います。もっと練りこめたはず。
 ちなみに、『(無印)』の評価と総合点が一緒になったのは偶然です笑゛



ところで、史と淡雪、御前が夏祭りに行った、みたいなことを作中で触れていた気がするのですが、あれってノベルとかで補完されるんでしょうかね。浴衣のうたちゃん見たい。

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