『BALDR HEART』

なんだかんだ言っても、バルドはやっぱり面白かった。

 

 

『BALDR HEART』

 製作は‘戯画

 2016年8月発売。

 体験版プレイ時の感想はこちら

 

 

 

あらすじ

人類は、高度に発達した電脳空間に存在理由を求め始め、現実社会は「黄昏」の時代に差し掛かっているとまで囁かれていた。

電脳空間で戦闘機「シュミクラム」を操り、傭兵として生活していた瀧沢蒼もまた、そんな世界の衰退を感じながら故郷である海神(わだつみ)島に帰ってきた。

大企業の管理下におかれ、過疎化の進んだ島だったが、島内唯一の学園「甲華学園」の生徒たちだけは生気に溢れ、何かを必死に目指していた。

そんな折、「甲華学装隊」を名乗るテロリストと、学園生たちとの関係性を調べてほしいという依頼が、蒼のもとに舞い込む。

「妖精」「不死者」「亡霊」……科学の粋たる電脳空間とはおよそほど遠い存在。

蒼は学園に潜入し、テロや学生のことを調べるうちに、ネット世界そのものの深部へと近づいていく。


見えるものを疑え。見えないものを信じろ。

戯画フラッグシップのサイバーパンクアクションアドベンチャー・バルドシリーズ最新作!

 

 


先に、簡単に評価だけ。

 

ストーリー(/25) ◎24点
イラスト(/25) ◎21点
システム(/15) ◎14点
その他(/各7) 長さ4 エロ3 燃え6 笑い3 音楽6

総合 81

 

 

 

ストーリー 

 

 本当によく洗練されたシナリオ とはこのことか、と。

 

 今までひつじがプレイしたゲームの中で、最も綺麗な作りをしたシナリオだったように思います。

泣けるーとか、燃えるーとか、伏線がーとかではなく、義務教育課程の教科書に載ってそうなぐらいに脚本づくりの要所々々をしっかりと押さえた作りが、ひたすら圧巻でした。

 特に、各ルートが起承転結に分かれていることは当然ですが、さらに各ルート自身が作品全体の起承転結になっています。このため、圧倒的ボリュームをソフト1本分に凝縮した設計にも関わらず、プレイヤーは話の流れを自然と整理できており理解しやすくなっていました。

 

加えて、前作に当たる『BALDR SKY』と比較されることを前提とした、バルドファンの評価を真っ向から受け止めるような姿勢が、シナリオから伺われたことが、印象的です。

「前作が高評価だったため、同じ土俵に立つことを避け、似て非なるものを世に出すことで批判を回避しようとする」のではなく、ファンがバルドシリーズに求めるシチュエーションやキャラクターをきちんと盛り込み、かつ新しい形で描いています。(例えば、ラスボス前の一番の盛り上がりシーンや、頼りになる大人とクズ野郎の対比など。)

「今作と前作は別物だから……」と口では言いながらも心の中では『BALDR SKY』と比較してしまう消費者心理に、正面ケンカを売って行くスタイルが最高にカッコいいですね(笑

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、物語の中身について

 

パッケージヒロイン4人がそのまま攻略対象であり、ルートの数。

キャラデザ見たときは「あ、バルドも萌え路線に走ったか?」と一瞬疑いましたが、なんのことはない、ドロドロのいつものえげつないお話(笑゛

各ヒロインのBAD EDはなかなかに見ごたえのあるものが多かったですね。いい感じに凹まされるので、なんとしてもGood EDに行ってやろうという意欲が生まれてきます。※(ネタバレ反転)ただしカトーベビー、貴様だけは許さんwww

暮沼や直翔は、当初から小物感が強く、まぁこのまま小物で終わるのだろうなと思っていたら案の定小物で終わって安心しました。とゆーか、vs直翔はなんであんなにコンボ決めやすいんでしょうね笑。彼を倒すのは、毎回本当に気持ちよかったです。

 

ひつじ的には、ヒロインではないもののフレイアが最お気に入りキャラでした

背負った悲哀といい、戦闘能力の高さといい、狂気の沙汰といい、この人が今回一番バルドらしいキャラだった気がします。

あと、地味に好きだったのは茉緒ルート。

※(ネタバレ反転)認知症入ってるアウトサイダー病の父母に、蒼を紹介して、「茉緒、幸せになるんだよ。」と返ってくるシーンには思わず涙ぐんでしまいました。歳をとると、こういう王道の展開に弱くなるんですよ。

 

▲フレイアと茉緒の会話。先輩と後輩のような、姉と妹のような、そんな距離感が良い二人でした。

 

 

気になった点は、ヒロイン以外の学園生の影が薄かったこと。

特に、博巳と奈々夏は序盤の感じからすると、もっと何かあるのかなと思っていたのですが、意外とあっさりモブに徹しており驚きでした。

ただ、作中でも「黄昏期」という言葉が出てくるように「未来の見えない世界」においても、希望に瞳を輝かせ、戦場でも生気を失っていない学園生という存在は、それだけで物語の未来を暗示させてくれる正の要因として、大きな役割を担っていましたか。

バランス調整の難しいところですね。

 

▲奈々夏、博巳、そしてユーリ。博巳の、男の娘っぽい容姿は今後何かの伏線となるのか?

 

 

全体を通して。

電脳世界での争いを通して生死と自我を描く重暗いお話ですが、決して未来がない絶望的な話ではありませんでした

その理由のひとつに、学園生という若者たちを中心に据えたことがあるのかもしれません。

こういった点からも、やはり脚本の妙が光る作品でした。

 

 

 

イラスト 

 

CG 120枚(差分含まず)で、うち3分の1がシュミクラムに割かれています。

ボリューム的には十分で、とくにシュミクラム画は、かなり贅沢に使われて、激しい場面を盛り上げるのに活躍していたように感じました。

また、ACTパート含め背景も緻密で、海神や荒廃した町の雰囲気が非常によく出ていました。

 

逆に惜しかったのは、人物の1枚画。

エロCGが多いことについては、これエロゲなんで私なにも文句いいませんが、ちょいちょい作画不安定になっていたのは気になりました。

ストーリーのほうでも少し触れましたが、発売前にイラストを見たときは「この絵でバルドやるの!?」と驚きましたが、意外とすぐに馴れる(というか、物語の重さに引き込まれる)もので、違和感はすぐに感じなくなりました。

 

▲シュミクラムの1枚画は勢いがあり、カッコいいものが多かったです。

 

 

 

 

システム 

 

おなじみACTパートとADVパートからなる、バルドシリーズ。

ACTパートは、シュミクラムを操作して敵を撃破するアクションとなります。

ひつじは『BALDR SKY ZERO』やらなんやらをプレイしていませんでしたので、基本システム自体は『BALDR SKY』と変わっていないように感じ、操作しやすかったです。その他、兵装が増えたりFEIシステムが導入されたりと色々な追加要素も実装されていて、より楽しめる、よりやり込める仕様になっていると思います。

文句なしに完璧でしょう。

※(ネタバレ反転)なんかFORCE→SKY→HEARTと順を追うごとにラスボスが弱くなってる気がするのは私だけでしょうか。今回みさきは、宙に浮いてなかったし、即死攻撃もわかりやすかったように思いました

 

▲兵装少女とよばれる妖精たちとの信頼関係を築き、兵装を強化、新規実装していく。

 

 

ADVパートのほうは、構成上シナリオロックがかかるのは仕方ないにしても、少し選択肢が進行に及ぼす影響が小さすぎやしませんかね。大体のルートでほぼ1つの選択肢でGood EDとBAD EDに分岐していたのが、つまらなかったです。もう少し、物語のほうでも遊ばせてほしかったと、ひつじは感じました。

 

 

 

その他 

 ◆長さ

普通に全ED見るだけで50時間ほど。

全兵装をマスターするまでやったら70時間ほど。

サバイバルモードやりだしたら無限。

 

ちょっと凪ルートが長すぎましたかね。もう少し、内容を月詠あたりに振り分けられなかったのか。

 


 ◆エロ
回数は少なく、各2〜3回。
ただ、結構エロくて良かったですよ。それぞれで見れば、の話しですが。

やはり全体を通してみれば、バリエーションもないし、ゲームボリュームの割にはエロ配分少なく感じます。

主人公の、傭兵のくせに童貞という設定が、足を引っ張ったか・・・

 


 ◆燃え
相変わらずの激熱。

最大瞬間風速は前作に劣るものの、今回も手に汗握り、目頭の熱くなる展開が待っています。

フレイアさんマジかっけー!


 ◆笑い
学園生たちの気の抜けた会話や、ユーリとトリックスターのやり取りなんかが面白かったですが、まぁ、笑いポイントは低いですね。全体的に陰鬱なゲームなので;



 ◆音楽

公式どおり、OPはKOTOKO、EDは柚子乃。

EDが超かっこいいですし、プレイ後の余韻を最高まで引き上げてくれる良曲です。

そして、作中BGMも相変わらずカッコいいです。

戦っててほんとテンション上がります↑↑

 

また、戦闘中に会話が入ってくるのもリアルタイム感があっていいですね。まぁ、戦闘に集中してるのでちゃんとは聴き取れてませんが笑;

あと、敵撃破時に使用した兵装少女のボイスが入るのですが、これが結構クセになる。

ひつじは巨砲のカノンの、「愛の前には無力です」のリズムが最高に大好きです←

 

最後に、一部主人公にボイスがついているのですが、本ッッ当に一部だけなので、たまにボイスが入ると一瞬誰がしゃべったのかわからないぐらいです。もう少し、大事な場面ではボイスつけててもよかったのでは?(まぁ、Hシーンには要らないと思うが。)

 

 

 

 

総 評 

 

シナリオ構成の巧さが光るとともに、ひたすらやり込めるゲーム。

なんといってもこの2点。

そして、今作にて「妖精」や「ミーム」といった、これまでのバルドシリーズから更に進んだ世界が示されたことから、新たなバルドシリ ーズの展開も期待させてくれる作品でした。

『BALDR FORCE』,『BALDR SKY』に続いて今作も、オススメ名作です。

ぜひ楽しんでください。

 

 

 

 

 

 

 

◆雑記◆

さ〜〜て、これからサバイバルすっか〜。

 


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